細かい粉状のゴミ、たとえば鉄粉や木くずなどを掃除するための集塵機、不要になって処分するならどのような方法があるのでしょうか
見た目が掃除機のような集塵機もあるので、掃除機と同様に粗大ゴミとして処分できるのではと思うかもしれません。しかし、自分では持ち運ぶのが困難な集塵機なら、自治体で処分可能なのかも疑問です。
集塵機はどのように処分したらいいのか、くわしく解説していきましょう。
目次
掃除機と集塵機は同じもの?
掃除機と集塵機、どちらもゴミを吸引してくれる機械ですがその役割は異なります。見た目が掃除機にしか見えないような集塵機もあるのですが、掃除機とは違う目的で使用します。掃除機と集塵機、それぞれの特徴を説明しましょう。
掃除機とは?どのような目的で使うのか
掃除機は名前の通り掃除をするための機械、家電製品です。掃除機はほぼすべての家庭で1台は所有している家電製品なので、使用する目的も使用方法もよく知っているでしょう。
室内のゴミやほこりを吸引し掃除を行う機械で、床、あるいは壁などに密着させゴミやほこりを吸い上げる仕組みです。吸引の対象となるゴミは、目に見える大きなものから細かいチリやダニまで幅広いのですが、吸引口が床や壁に密着しないとしっかりと吸い上げることができません。
集塵機とは?どのような目的で使うのか
掃除機は床や壁に接しているゴミを吸い上げるのに対し、集塵機は空気中にただようゴミを吸い込むための機械です。室内を掃除するのではなく、ゴミやほこりを人が吸わないようにすることを目的として使います。
掃除機が目に見えるゴミも吸引するのに対し、集塵機は電動工具で木をカットするときに発生する木くずや、溶接機作業時に発生するヒュームなど、微細なものを吸引するのに使います。
集塵機のいろいろ
溶接や切断などの鉄工作業をおこなう工場、木材をカットする工場など、大量に粉塵が出る現場で使用する集塵機は、比較的大型の機種になります。業務用ではなく家庭向けの集塵機もあり、掃除機と同様の使い方ができるものならDIYでノコギリを使うときに出た木くずを吸引したり、土や砂、落ち葉なども吸引することができます。
また、吸引するだけでなく送風機能がある集塵機ならブロワーとして使うこともでき、落ち葉を風で飛ばして集めたり手が届きにくい場所のほこりを落とすこともできます。
小さなものではネイル用の集塵機もあります。ネイルは爪やジェルを削るときに粉塵が出るので、ネイル集塵機を使用するのがおすすめです。お店で使用するプロ用だけでなく、自分でネイルを頻繁に行う人におすすめのお手頃価格の集塵機もあります。
集塵機を処分する方法について
集塵機を処分する方法は、つぎのようなものがあります。
- 自治体のゴミ処理サービスを利用する
- リサイクルショップで買い取ってもらう
- 専門の買取業者に買い取ってもらう
- フリマアプリやネットオークションで売る
- 必要な人に譲る
- 不用品回収業者に処分を依頼する
それぞれの処分方法をくわしく見ていきましょう。
自治体のゴミ処理サービスを利用する
自治体で週に何度か来てくれるのが燃えるゴミの収集、そのほかの燃えないゴミや資源ゴミは品目別に出せる日が決まっており、ルールを守って出さなければなりません。
そのようなゴミ収集サービスを利用するなら、集塵機は部品に金属などの燃えない素材が使われているため、燃えるゴミではなく燃えないゴミとして出すことになるでしょう。
ただし、ゴミ収集サービスでステーションに出せるのは、自治体が指定しているゴミ袋に入るものに限られているので、小さいものでなければその方法は利用できません。指定袋に入らないゴミなら、粗大ゴミとして処分してもらうことになります。
粗大ゴミとして処分してもらう
自治体で処分できる粗大ゴミは、品目別の料金表などで確認することができますが、「集塵機」として名前があげられていない可能性もあります。確認が必要になりますが、家庭で使用するような掃除機タイプの集塵機なら、掃除機として処分してくれるかもしれません。
また、工場で使用するような大型のものは、自治体では引き取れないと断られる可能性があります。処理が困難というだけでなく、工場など会社・事業所から出た廃棄物は産業廃棄物として処分する必要があるため、自治体では処分できないという理由もあるでしょう。
ネイル集塵機は燃えるゴミとして出せる?
小型の集塵機ではネイル集塵機がありますが、これならラクラク指定袋に入るものもあるでしょう。ですから燃えないゴミとして出すことができるのですが、それは個人で使用していたものに限られます。
上記でも説明しましたが、会社やお店などの事業所で使用していた集塵機を処分する際は産業廃棄物扱いになります。ネイル集塵機も仕事で使用していたものなら、一般のゴミとして自治体で処分することができないので注意してください。
リサイクルショップで買い取ってもらう
工具なども取り扱っているリサイクルショップなら、集塵機も買い取ってくれる可能性があります。ただし、あまりにも古いものや汚れや傷がひどいものなら、買い取ってもらえないこともあるでしょう。
また、リサイクルショップまで集塵機を運ぶために、積むことができる車が必要になるかもしれません。すぐ近所にある店舗までなら持ち運べるかもしれませんが、絶対売れるとは言い切れないので、自宅から店舗までの往復がムダになることもあるでしょう。
専門の買取業者に買い取ってもらう
リサイクルショップの場合は幅広いジャンルのものを扱うので、集塵機の買取には特に力を入れていないこともあるでしょう。買取を断られるかもしれませんし、専門の知識がないために良品でも期待外れの価格を提示されるかもしれません。
しかし、集塵機などの工具を専門に買い取っている業者なら、知識もあるので適正価格を提示し高価買取も期待できます。未使用ならより高値で買取ってくれますが、中古品でも条件が揃えば期待できるし、キャンペーンを行っていれば通常よりも高値が付く可能性もあります。
フリマアプリやネットオークションで売る
こちらも使用できる集塵機になりますが、多少古くても安ければ購入したいという人が現れるかもしれません。リサイクルショップや買取業者に断られた集塵機でも、売れる可能性があるでしょう。
必要な人に譲る
自分が不要になった集塵機でも、使える状態なら欲しいという人がいるかもしれません。身近なところでは親族や友人、知人などに声をかけてみて、欲しいといってくれた人に譲って処分する方法があります。また、地域の情報掲示板などに集塵機を譲りたいと掲載してもらうことで、もらい手・買い手が現れるかもしれません。
不用品回収業者に処分を依頼する
不用品回収業者なら、自宅・事業所を問わずさまざまな不用品の回収に応じてくれます。集塵機の場合も、小型~大型のものまで引き取りに来てくれますから、回収を依頼したら現場で待っていればOK、力に自信がない人でも安心です。
集塵機だけでなく、もちろんほかの不用品・ゴミも一緒に回収してくれますから、自宅も会社もすっきりと片付けることができます。また、買取を行っている業者もいるので、状態の良い集塵機なら売れる可能性があります。買取可能なら回収費用からその金額が差し引かれるため、お得に不用品を回収してもらうことができるでしょう。
ただし、中には悪徳業者もいますから、不用品回収業者選びは慎重に行ってください。許可を取っていない業者の場合、最初は無料回収といいながら作業が終わったとたんに高額な請求をしたり、回収した不用品を不法投棄されるケースもあるといいます。
集塵機や、集塵機と一緒に不用品を回収してもらいたいなら、まず業者に見積りをもらい納得してから契約するようにしてください。不用品回収業者は即日対応が可能なところも多いですから、急いで確実に処分したい、あるいはほかの方法で処分できなかった場合は、不用品回収業者に相談してみることをおすすめします。