不用品の処分を考えた時に、なんでも買取してもらえるのか?といった疑問にお答えすべく、不用品買取業者の実態を分かりやすく解説します。
目次
不用品をなんでも買取している業者の真実
結論から言いますと、不用品をなんでも買取している業者は存在しません。そもそも、「なんでも」という表現が曖昧で、「不用品として回収可能なものであればなんでも買取しています」という意味合いとして宣伝文句に用いている業者がほとんどです。
不用品買取業者のキャッシュポイントのひとつは、買い取った不用品の再販であり、利益が出ないと判断されれば買い取ってもらえません。不用品によっては逆に処分料が発生する可能性もあります。
ですから、この場合の「なんでも」は「買い取って再販でき、利益が見込める不用品に限ります。」という意味合いであることを理解しておきましょう。
では、どのような不用品は買い取ってもらいにくいのでしょうか?次項では具体例をあげてみます。
買取してもらえる可能性の低い不用品
買取が難しい不用品は以下のようなものが当てはまります。
買取が難しい
- 修復が難しい不用品
- 手作りの不用品
- 年式の古い家電の不用品
- 違法性のある不用品
- 医療系の不用品
- その他の特殊な不用品
これらの不用品をもう少し具体的にみてみましょう。
修復が難しい不用品
不用品買取業者は、不用品の買取を行った後、再販などで利益を得ています。そのため、再販が見込めない程の汚れや破損が目立つような不用品は買取が難しいです。
例え限定品など希少性の高い不用品であっても、状態によっては買取できない可能性があります。まずは、ご自身が買取を希望されている不用品をよく見て、購入したいと思えるか確認してみましょう。
ご自身が買いたいと思えない物は、他人も購入したくないのが大半ではないでしょうか?
手作りの不用品
一生懸命作った手作り品も、不用品買取の対象にならないことがほとんどです。その手作り品にどのくらいの使用価値があるかにもよりますが、極端な話、子どもが図工で作った作品などは不用品買取業者が買い取るケースは、ほとんどありません。
また、無名の方が作成した本やアート作品も同様で、知名度がなければないほど商品価値としての扱いが難しいため、ほとんど買取不可です。ただし、不用品買取業者で価格をつけてもらえなくても、作品によっては専門に扱っている場所で買い取ってもらえる可能性もあります。
少し不用品とは異なりますが、近年の話題のNFTの分野では、小学3年生の男児が作成したNFTアートが160万円で取引されたという事例もありました。
年式の古い家電の不用品
仕様可能であっても年式の古い家電製品も不用品買取の対象とならず値段がつかない場合が多いです。なぜなら、家電製品は冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの白物とテレビやレコーダーなどの黒物に分類されていますが、白物は10年、黒物は5年が寿命の目安とされているためです。
この寿命はメーカーの部品保有期間でもあり、これを過ぎてしまうと部品交換ができなくなってしまうため、故障してしまっても修理ができません。つまり寿命の近い家電製品は、商品価値も小さく、需要も見込めないため、買い取ってもらえない可能性が高いのです。
なお、パソコンも部品保有期間が5年とされていますが、こちらは一部の家電量販店でどんなに古くても、メーカーと型式が記載されているステッカーが貼られていれば最低100円で買取しています。
違法性のある不用品
当然と言えば当然ですが、違法性のある不用品は買取不可です。明らかな窃盗品や銃刀法違反に問われる可能性のある銃や刀などの品物は、不用品買取業者では取り扱えません。
たとえ購入時は合法であっても現在の法律で禁止されている品物も同様です。特に剥製などワシントン条約で禁止されているものは買取での処分が難しいのでご注意ください。
医療系の不用品
医療器具や薬品などといった不用品は、取扱いに専用の販売業者登録などが必要になるため、一般的な不用品買取業者では買取を行っていません。
これらは、時に人の命に係わる場合もありますので、むやみやたらに売買できませんのでご注意ください。ただし、医療器具については高度管理医療機器等販売業・賃貸業許可を受けている業者であれば買取可能です。
その他の特殊な不用品
その他の特殊な不用品としては、例えばアクセサリーでも個人の名前が刻印されているものは著しく価値が落ち、買取が難しいことも考えられます。
また、中にはペットを不用品として買取業者に買取を依頼するケースもあるようですが、いくらペットショップで売られていたとしても、不用品として処分を依頼するのはモラル的にも間違っています。もし、何かしらの事情でペットを手放すのであれば、里親募集や知人で引取りってくれる方を探しましょう。
不用品買取を行っている業者について
つづいて、ここまでご紹介した買取不可または難しい不用品をご理解いただいた上で、実際にどんな不用品買取業者があるのか特徴などを解説します。
リサイクルショップの不用品買取サービス
不用品買取を行っている業者としてパッと思い浮かぶのがリサイクルショップです。様々な商品を扱っているため、比較的なんども買い取ってもらいやすい業者といえます。
ただし、店舗によっては不用品によっては相場よりも安い買取価格を設定している可能性もあります。なぜなら、リサイクルショップの場合、買い取った品物を販売のための展示スペースが限られていて、効率よく買ってもらうには値段を下げる必要があるためです。
販売価格が安いということは、仕入れとなる買取金額はもっと安くなってしまいます。このため、買取希望の不用品が量や種類が多い場合などは、ジャンル問わず買取してもらえるリサイクルショップの利用がおすすめです。
ジャンル別の専門店の不用品買取サービス
専門性が高く価値がある不用品であればジャンル別の専門店の買取サービスを利用することでお得に処分できる可能性があります。
不用品とは少し異なりますが、自動車の買取を例にあげると、例えばスポーツカーを売却したいときに、一般的な中古販売店では数万円~数十万円の査定額が、専門店では100万円で買い取ってもらえたというケースも珍しくありません。
これは不用品にも該当し、価値を理解している業者であればあるほど買取金額も高額になることが期待できます。そのため、リサイクルショップでは専門性が低く安い買取金額だったとしても、専門店では数倍~数十倍で買い取ってもらえる可能性もあるのです。
特にアクセサリーやアパレル系の不用品は専門店の方が買取金額が高い傾向にあり、リサイクルショップでは査定額が付かない不用品も買い取ってもらえる可能性が高いです。
不用品を買取してもらえなかった場合の対処方法
もし、リサイクルショップや専門店で不用品を買い取ってもらえなかった場合は、ネットオークションやフリマアプリの個人売買として売却する方法もおすすめです。
手間と時間は買取サービスよりもかかって簡単に売れないことも多いですが、自由に価格設定が可能で不用品によっては、予想以上に高額で売れる可能性も秘めています。インターネット以外であれば、バザーやフリーマーケットなどで出店することで不用品を実際に手に取ってみてもらえる分、意外とあっさり売れてしまうことも。顧客と直接会話できるため、交渉もしやすいです。他人とのコミュニケーションに抵抗がなければ、おすすめです。
なお、どの手段でも不用品を買い取ってもらえない場合は、ごみや廃棄物として地域のゴミ分別ルールや不用品・廃品回収業者の利用など正しく処分しましょう。くれぐれも、売れなかったからといって決して不法投棄など誤った方法で処分してはいけません。
まとめ:不用品はなんでも買取してもらえるかについて
以上、不用品はなんでも買取してもらえるかについて解説しました。実態として「なんでも」という表現はあくまで買取可能な不用品に限った話であり、無制限におこなっているわけではありません。
そのため、不用品によっては買取が難しい品物も多々あります。また、不用品の買取は主にリサイクルショップや専門店で行っていて、専門性が高く価値があればあるほどジャンルごとの専門店に依頼した方が高額で買い取ってもらえる可能性が高いです。
その他、買取で処分できなかった場合は、インターネットでの個人売買やバザーやフリーマーケットでの出店などでも売れる可能性があります。もし、どの方法でも売れなかった場合は、ごみや廃棄物としてなど適切な方法での処分が必要です。
ぜひ、これらをご参考に不用品の買取サービスを正しくご利用ください。